これまでの成果
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神戸国際港都建設計画都市高速鉄道第3号線 板宿付近連続立体交差事業
平成10年 全建賞受賞


はじめに
神戸市と明石播磨地方を結ぶ山陽電気鉄道本線は神戸市内において地表式鉄道で敷設されていたため道路とは平面交差していました。このため、交通量の増大とともに交通が輻輳し、また軌道によって地域が分断され、地域の発展を阻害していました。
本事業は、神戸市が山陽電気鉄道梶A神戸高速鉄道鰍フ協力を得て実施したもので、約2.6kmにわたる軌道を地下化にして道路との立体交差を図り増大する交通障害を排除し、安全で円滑な交通を確保すると共に、都市機能の増進を図り、当該地域の環境整備の一翼を担うものです。
事業概要
本事業は昭和29年4月に都市計画決定され、昭和52年9月に事業認可を受けました。そして、昭和57年に神戸市・各電鉄会社とで基本協定を締結し工事に着手しました。
整備の内容としては、軌道全長約2.6kmのうち約2kmを箱形トンネル構造により地下化、約0.6kmを地上駅取付けのための掘割構造としたほか、西代駅・板宿駅の2駅を地下化し東須磨駅を改築しました。
これにより、都市計画道路を含む13路線と立体交差を図り、11箇所の踏切を除却しました。
また、関連側道として山陽沿北側線・山陽沿南側線の整備をしたほか、掘割部には歩道橋・地下道を整備し、歩行者動線の円滑化を図っています。
事業の特徴
本事業の計画・施行にあたっては区画整理事業・板宿地区(神戸市長施行)、街路事業・都市計画道路山下線(神戸市施行)、有料道路事業・都市高速道路2号線神戸山手線(阪神高速道路公団施行)と綿密な調整を図り、一体的に検討・実施しました。

1. 横抱懸垂工法
神戸高速区間線路切替部においては既存線が地下から地上への取付け区間であったため、延長141mもの営業線を活線状態で縦断的に約3年間仮受けする全国的にも例の少ない工事であり、既設構築を線路縦断方向に支持し、電車荷重は別途に設置する工事桁で受ける「横抱懸垂工法」により施工しました。

2. 市営地下鉄交差部
計画鉄道線は板宿駅部で市営地下鉄西神線(シールド)と最小離隔30cmで交差することになり、工事中並びに完成後における市営地下鉄構造物の安定性を確保するため、計画鉄道構築の基礎を直接基礎としシールドに作用する浮力に対するカウンターウエイトの働きを持たせるとともに、直接基礎とシールドセグメントの間に緩衝材を挿入することによって、計画鉄道構築荷重の分散化と列車振動の影響を低減させる工法を採用しました。
おわりに
本事業における鉄道工事の最終段階として東須磨駅東方で10工程にわたる仮線切替工事施工中に、阪神淡路大震災が発生しました。本事業においても多大なる被害を受けましたが、建設省・運輸省をはじめ、関係機関のご協力により、平成7年6月18日に切替完了し、運転開始することができました。
本事業における鉄道工事の最終段階として東須磨駅東方で10工程にわたる仮線切替工事施工中に、阪神淡路大震災が発生しました。本事業においても多大なる被害を受けましたが、建設省・運輸省をはじめ、関係機関のご協力により、平成7年6月18日に切替完了し、運転開始することができました。
施工中   施工後
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